ケアマネになるための方法
ケアマネージャーになりたいと思っても、すぐになれるわけではありません。介護サービスを必要とする方とサービス提供者をつなぐ重要な役割を担っているため、ケアマネージャーとして活躍するには、いくつかのステップをクリアする必要があります。ここでは、ケアマネージャーになるための道のりや、ケアマネージャーになる魅力を詳しくご紹介したいと思います。
ケアマネージャーへの道のり
ケアマネージャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。ただし、試験は誰でも受けられるわけではなく、いくつかの条件を満たさなければなりませんので注意が必要です。 介護支援専門員実務研修受講試験を受験するには、介護福祉士や保健師、看護師など、指定された国家資格に基づく業務あるいは、生活相談員・支援相談員・相談支援員・主任相談支援の業務を、通算して5年以上かつ900日以上経験している必要があります。つまり、全くの未経験者がケアマネを目指す場合、受験資格を満たすだけでも最短で5年を要することになります。なお、パートや非常勤としての勤務時間もカウントされますが、研究や教育、事務、営業などは業務としてカウントされませんので注意が必要です。 ケアマネ試験を受験し、無事合格したからといって、ケアマネージャーとして活躍出来るわけではありません。ケアマネ試験に合格した後は、介護支援専門員実務研修を受ける必要があります。この研修を全日程受講後、3か月以内に登録申請し、介護支援専門員証が交付されれば、初めてケアマネジャーとして活躍することが出来ます。
ケアマネージャーの資格試験・研修概要
ここでは、介護支援専門員実務研修受講試験および介護支援専門員実務研修の詳細を見ていきます。 試験は、毎年10月に実施されます。都道府県ごとに実施期間が異なるため、自身が受ける予定の地域の申込期日などをしっかりと確認しておきましょう。 試験では「介護支援分野」や「保健医療福祉サービス分野」から全60問が出題され、各分野の正答率70%以上が合格ラインとされています。近年の合格率は10~20%と、非常に難易度の高い試験であることがわかります。 試験合格後に受講する「介護支援専門員実務研修」では、ケアプランの作成をはじめとした実践スキルを養います。研修は87時間の講義・演習と、3日間の実務研修で構成されており、実施スケジュールは都道府県によって異なります。
ケアマネージャーの魅力・やりがい
取得難易度が高いケアマネージャーの資格ですが、さまざまなメリットがあります。 ケアマネージャーの資格を持っていることは、福祉や介護保険制度などの専門知識を有している証明になるため、就職や転職の際に有利に働くでしょう。経験を積めば、地域包括支援センターで働いたり、ケアマネージャーとして独立したりすることも出来ますので、活躍の幅が広がります。また、業務範囲が広く、担う役割も大きいことから、給与アップも期待できます。キャリアアップを目指しているのなら、ケアマネージャーの資格取得を視野に入れておくべくでしょう。 基本的に夜勤や遅い時間帯の勤務がないケースが多いため、ワークライフバランスを保ちやすいというメリットもあります。資格さえあればどこでも活躍出来ますので、結婚や出産といったライフイベントがあっても、比較的再就職がしやすいでしょう。 何より、利用者の方の生活をより良いものにする役割を担うため、大きなやりがいを実感することが出来ます。