どのようにして誕生したか
介護福祉士の資格を取得した後に、さらにケアマネージャーの資格をとることができます。介護職のキャリアアップ資格とも言えます。ではこのケアマネージャーの資格はどのように誕生したのでしょうか?必要になった理由などをご紹介したいと思います。
ケアマネージャーの資格
介護業界では2000年より介護保険法が設立され、高齢化社会が進んで行くこの現代社会に社会的な制度が求められるようになりケアマネージャーが誕生しました。
高齢化が進んだから必要に
介護保険制度が必要になった理由は高齢者が増えたことが要因です。日本は戦後の経済成長に伴い国民の生活水準が向上しました。公衆衛生面、医学の進歩、医療技術が発展したことにより平均寿命が延びたことで高齢者が増えました。高齢者が増えることによって、寝たきりの方や認知症などの病気を患った方の介護が必要になることは当然ですから介護をする方もより多く必要になります。
介護が女性だけの仕事ではなくなったこと
日本では家族の介護は専業主婦である女性の仕事として当然のように行われていました。しかし、戦後の教育の中で男女同権の思想が普及をして介護を女性だけが行うのは間違っているのではないかというような考え方に変わって行きました。近年では専業主婦は減り、多くの女性がパートなども含め、外で仕事をするようになっています。
少子化もあり家族だけでは補うことが出来なくなった
高齢化社会が進むもう一つの要因として少子化があります。経済が不安定なこの時代ですから結婚をしない方や結婚をしても子供を作らない夫婦が増えたことで子供が少なくなりました。長生きをする高齢者が増えているのに対して子供が少ないわけですから、家族だけで介護をすることが難しくなってしまいました。
行政がサービスを提供
行政は介護が必要な方に介護サービスが受けられる措置制度を導入しました。原則として費用は無料でしたが、このサービスを受けることが出来るのは行政が認めた方だけに限られた為、誰でも受けられるものではありませんでした。また、サービスを受ける側に選択権はなかった為、少々気に入らないサービスであってもやってもらう立場ですから文句や意見することも出来ない状況でした。
行政のお世話にはなりたくないという方が増えた
行政が提案するサービスはその方が入所を希望すると、本当に家族だけでお世話が出来ないか、親類縁者の資産、収入を調べられるような状況があったため、このようなことまで調べられることやサービスを受けるまでに面倒なことが多く、行政のお世話にはなりたくないと思う高齢者の方が多くなり、受けられるサービスを拒否してしまう高齢者の方が出てきてしまいました。
ケアマネージャーの大切な役割
このように介護サービスが必要な方に適切なサービスが提供されるようにケアプランを作成する専門職がケアマネージャーの仕事です。ケアマネージャーがいることにより、保健医療制度と福祉制度が複雑に絡み合っている部分がスムーズに行えます。もう相談をするためにあっちこっちとたらい回しにされることもなくなるでしょう。